ふだんの料理がグンと美味しくなる! “目から鱗の出汁づかい”満載の、 「鰹家おかみさんのレシピ」がスタートしました。テスト 投稿日:2016年7月21日 作成者: dashipro 「出汁を取るのは面倒だし、上手に取るのは難しい」と思っていませんか? それは大きな誤解。出汁って、思ったよりも簡単に取れるうえ、毎日の料理を美味しく、楽にしてくれる強い味方なのです。そんな、さまざまな出汁づかいを手軽な料理とともに紹介してくれる、枕崎の『伝承工房 鰹家』のおかみさん、的場真美さんの連載コラムが7月から始まりました。実は、真美さんもかつお節については素人だったとか。だからこそ、出汁初心者でも美味しくて楽につくれるレシピが誕生しました。これから紹介する料理を、よりよく取り入れていただくために、「知っておくと、こんなに便利」な出汁づかいのコツや魅力をご本人にうかがいました。 大阪から嫁ぎ、かつお節と出汁の魅力に開眼 1956(昭和31)年に創業し、鹿児島県枕崎にある自社工場でかつお節を製造、加工、販売する的場水産株式会社は、地元では全国鰹節類品評会農林水産大臣賞などを受賞する老舗として知られ、自社ブランド『伝承工房 鰹家』を展開しています。的場水産の嫁として大阪から嫁いできた真美さん。出汁の美味しさに目覚めたのは、結婚を機に枕崎で暮らすようになってからだそう。もともと料理は好きだったものの、それまでは、わざわざかつお節を削って出汁を取ることはなく、出汁の本来の味をわかっていなかったと言います。 そんな真美さんが、「外食も好きなのですが、関西風のうどんを食べたいと思っても、食べられるお店を見つけるのは容易ではなく、それなら自分でつくっちゃえと、自ら出汁を引いて料理を作るようになりました。そうしたら驚くほど美味しくて、私でもできるんだ!って感激したんです。出汁の味が料理を左右することに気づいてからは、料理がますます好きになり、出汁にはまっていきました」と話してくれました。 出汁をストック。これで料理が美味しく、楽になる。 「これを使って料理すれば、お店にも負けません」という出汁は、かつお節と昆布がベース。週に1回ほどの割合で、まとめて出汁を取り、冷蔵庫にストックしておくのが真美さん流です。 「料理のたびに出汁を取っていたのでは、つくる気力が萎えてしまいます。でも、出汁のストックがあれば、卵をかき回して具を加えるだけで茶碗蒸しがつくれますし、市販の鍋スープを使わなくても、出汁に味噌を加えれば味噌鍋、キムチを加えればキムチ鍋と、いろんな鍋があっという間に完成します。出汁を取るのは面倒ではなく、手が空いた時にまとめて取っておくと、その後の料理が楽になるんです。 「当時は、かつお節はどのようにしてつくられるのか、また、かつお節に種類があるということも知りませんでした」という真美さんは、かつお節屋に嫁いでその奥深さを知り、自分の覚書として2009年からブログをスタート。次第に他の人にも知ってもらいたいとの気持ちが強まり、facebook などのSNSを利用して、出汁に興味のある人たちと情報を共有し、さまざまな人とつながっていったことで、さらに世界が広まっていったと語ります。 健康的で、手間も精神的にも負担のない料理が鉄則 現在は、『伝承工房 鰹家』のおかみさんとして忙しく働いていますが、独身時代は大阪で薬剤師として働いていたという真美さん。「私たちの健康は食事との関係が深く、毎日食べている料理が健康を左右します。でも、天然の出汁を使えば塩分なども抑えられるので、凝った料理をつくらなくても、体にいい料理が簡単につくれます」と、健康を守る出汁の力にも注目しています。 実は真美さんは、「かんぶつマエストロ上級」、「枕崎かつおマイスター」、「だしソムリエ3級」といった、さまざまなスペシャリストの顔も持っています。興味のあることをとことん突き詰めていく性格だそうで、「もっと知りたいと思って勉強したら資格がついてきた」と笑いますが、彼女がつくる料理は、「料理のプロセスがシンプルで、時間も手間もかからず、精神的に負担にならない」というのが鉄則です。 また、出汁はかつお節にこだわらず、いろいろな乾物を使います。保存食の乾物は健康食材のうえ、それぞれの旨味の相乗効果のおかげで、調味料をたくさん使わずにすむので一石二鳥。健康は気になるけれど、「忙しくて料理をする時間がない」、「料理が苦手」といった人でも取り入れやすいというのも大きな魅力です。 知っておくと便利な、おかみさんのルール それでは、真美さんの出汁取りのルールを紹介しましょう。出汁は、水1.5リットルに対して、昆布15g、かつお節30gがベース。昆布は5gずつカットしておき、水:昆布:かつお節=10:1:2の割合と覚えておくと便利です。出汁を取る際は、前の夜に、水を入れた鍋に昆布をつけておき、翌日、鍋を火にかけ、沸騰する直前に昆布を引き上げたら、かつお節を入れて火を止めます。そのまましばらく置き、漉して粗熱を取ってから冷蔵庫に保存すれば完了。 「少しくらい昆布を入れたまま沸騰させても問題ありません。私は布巾を使わずにザルで出汁を漉していますし、冬場は濾さずに鍋ごと冷蔵庫に入れ、お玉ですくって使います と真美さん。話をうかがっていると、出汁へのハードルがどんどん低くなり、試してみたくなるから不思議です。 出汁の味を整える調味料もいたってシンプルです。関西出身の真美さんが使うのは、薄口醤油、塩、みりんの3種類。味を濃くしたい時は薄口醤油を、甘くしたい時はみりんを多めに入れれば、失敗がなく、自分好みに仕上がると言います。さらに干ししいたけなどの他の乾物を追加すると旨味がより深まり、ごま油を入れると中華風に仕上がります。 出汁の世界が広がる料理が満載 以前は、かつお節を削って出汁を取るのは面倒という人が多かったようですが、最近は、かつお節を削ることがブームとして広がりつつあるようです。特に若い世代のお母さん方の関心が高く、「子どもが削りたてのかつお節を気に入り、パック入りの削り節を食べなくなった」という声も多く寄せられるそうで、『伝承工房 鰹家』では、高級な本枯れ節と一緒に削り器がよく売れていると言います。 一方で、出汁を取った後の出汁ガラの処分に困るという声もあるそうです。 「出汁ガラでかつお節のふりかけをつくる人も多いですが、そればかりだと飽きてしまいますし、正直言って2番出汁を取った後のかつお節は美味しくありません。それを毎回取っておくのは精神的に負担になるので、私は心置きなく捨てています。ただ出汁ガラでも昆布は美味しいので、捨てずに活用します。コラムでは、出汁ガラの昆布をお酒がすすむ佃煮やチップスに変身させる方法も紹介しますので、参考にしてください」と真美さん。 出汁は吸い物や味噌汁、鍋料理だけでなく、卵焼き、野菜炒めの味付けとして、また、炊き込みご飯、煮魚、肉じゃがなど、水で煮炊きする代わりに使うと旨味が増して美味しくなります。このように、出汁というと和食のイメージがありますが、レシピには、イタリアンなどの洋食もたくさん登場します。7月からスタートする、目から鱗の出汁づかいが満載の『鰹家おかみさんのレシピ』をぜひお楽しみください。 鰹屋おかみさんのレシピはこちら インタヴュー・文 御門あい
本枯血合抜でだしをとるテスト 投稿日:2016年7月20日 作成者: dashipro 「いつもちゃんと出汁とってんの~~??」とよく訊かれます。答えはもちろん 「YES」ということで、今回はちょっと贅沢に本枯節で出汁をとりました。 ここで気になるのは分量ですよね。 水 1,500cc 昆布 15g本枯節 30g 水:昆布:本枯節 = 10:1:2 の割合ですね。 思ったより鰹節の量が少なくないですか?でも、これで十分しっかりとした出汁が取れるんですよ。(だって鰹節には自信がありますから!!)続きは後ほど。 実はだしをとるってとっても簡単なんです。1) お鍋に準備したお水に昆布を入れ数時間放置(前の晩に入れておくと便利)2) 1の鍋に火をかけます。(前日から準備していれば少し強めの火でもOKです)3) 沸騰する直前に昆布を引き上げます。(沸騰してしまっても気にしません)4) 沸騰した3のお鍋に鰹節投入、火を止めます。5) ザルに布巾などをかけ、濾して完成です。 時短のためにそのままザルで漉すこともしばしば。でも全然気にしません(笑)保存は冷蔵庫で3~4日は十分大丈夫です。我が家では麦茶用のポットに入れて保存しています。今日のポイントは、細かいことは気にしないこと! 難しく考えないこと! かな? 鰹屋おかみさんの特集記事はこちら
「枕崎に出汁横丁を作りたい!」夢を抱く出汁男がプロデュースする枕崎おだし本舗『かつ市』がオープンテスト 投稿日:2016年6月21日 作成者: dashipro 町のあちこちに「いで小屋」と呼ばれるかつお節工場があり、そこからもくもくと立ち上る煙、辺りいっぱいに漂うかつお節の香りが、どこかノスタルジックな鹿児島県枕崎。その情景は、どの家庭でも、毎朝かつお節を削り、味噌汁を作っていた時代、日本一のかつお節の産地として活気にあふれていたことを喚起させる。いつしか家庭からかつお節を削る光景とともに、日本からかつお節工場の町並みも消えていったが、枕崎のかつお節職人たちは、日本一の産地としてのプライドを持ち、昔ながらの伝統を誠実に守ってきた。かつての活気こそないが、当時の面影が残るかつお節の町の風景は、日本ではもうここにしかない。 かつお節の魅力と文化を伝える拠点に 「枕崎に来てほしい。そうすればきっと、かつお節のファンになる」。 枕崎の出汁男こと中原水産代表取締役の中原晋司さんが、2008年にUターンした当時から思い続けていたことだ。本物のかつお節の味や出汁文化を広げるため、全国各地で出汁教室を開いてきたが、出汁の魅力を伝えるには限界があると感じていたという。「昔ながらの情景や文化が残り、かつお節の本拠地であるこの町でやってこそ、すべてを伝えられる」と確信した中原さんは、その拠点として、中原水産のブランド「かつ市」の直営店、『枕崎おだし本舗 かつ市』を地元枕崎にオープンした。 「枕崎を訪れるのは一生に一度という方も少なくありません。だからこそ、一期一会を大事にしたい。それにはお客様とコミュニケーションできるサロン的な場が必要だと思っていました。本来の味や香り、また、どのような工程を経てかつお節が作られるのか、職人の苦労や伝統文化といった背景も含め、かつお節の魅力のすべてを五感で感じていただけるのが、この店です 中原さんがこう語る「かつ市」初の直営店は、JR枕崎駅から歩いて約3分、枕崎市駅通り沿いある。これまでインターネットや催事等で販売していた「かつ市」の全商品を購入できるだけでなく、店内には大きな木のテーブルがあり、引きたての出汁を飲め、かつお節削りを体験できる。5月26日にオープンしたばかりだが、すでにいくつか団体客も訪れ、好調だという。 本来の魅力に触れれば、出汁にはまる 中原さんが毎回出汁引き実演時に実施するアンケートによると、今やかつお節を削り器で削って出汁を引いている家庭はわずか約3%、削り節パックで出汁を引いている人も約30%と、自分で出汁を取らない日本人が多数を占めるという。だが、出汁男の中原さんが、出張おだし教室や催事で各地へ出かけ、その場でかつお節を削り、出汁を引いて飲ませると、その美味しさに感動し、出汁の魅力にはまる人も多い。それは、自らかつお節を削って出汁を引かなくなったことで、本当の味を知らない、あるいは忘れてしまっている日本人が増えているということでもあるが、出汁の本来の美味しさに出会えば、再び出汁の原点に戻るということを、中原さんは経験を通して実感したという。 「パック商品や顆粒だしといった商品は、利便性を突き詰めてしまったために、出汁本来の美味しさや香りが失われてしまいました。ただ、おいしければいいというものではありませんし、利便性を追求することは原則です。でも、出汁の原点に戻りたいという方がいる限り、それを伝えることが重要です。原点を踏まえながら、取り入れやすい方法をお伝えしています 出汁もお茶を煎れるのと同じくらい簡単 目の前で自慢の出汁を引いてもらった。シュッシュッシュッと、かつお節を削る心地よい音とともに、香ばしい香りが鼻をくすぐる。削りたてのかつお節を口に含むと、上品な旨味がパッと口いっぱいに広がった。 「これは本枯れ節です。吸い物や茶碗蒸しによく使われるかつお節で、まろやかな風味と後味の良さが特徴です。これに荒節と昆布の出汁を加えると、深みのある出汁が仕上がります」 荒節とは、ゆでたかつおを2、3週間煙で燻して仕上げるかつお節のことで、名前の通り、味が濃く、力強い香りという印象を受ける。本枯れ節とは、さらに荒節に何度もカビ付けして天日干しにし、長時間熟成させたもので、かつお節の最高傑作といわれている。 一般に使われているのは荒節で、本枯れ節は高級料亭などで使われる貴重な高級品。中原さんは、この2種類のかつお節をティーサーバーに入れ、熱い昆布出汁を注ぐ。待つこと3分。黄金色の出汁が出来上がる。何も足さずに、そのままいただいてみた。レストランで極上のスープをいただいているような美味しさだ。この出汁で作った料理が、美味しくないわけがない。 「香りの強い荒節と後味の良い本枯れ節を使うと、かつお節の良さが際立つので2種類を使っていますが1種類でも十分です。出汁を引くのは面倒という声も多いですが、あらかじめ昆布出汁を引いておけば、かつお節を削るだけの手間だけで、お茶を入れるように簡単です」 出汁を引くのは、着物と同じ日本人の“たしなみ” 先ほど語ったように、顆粒だしに、削り節やかつおパックを入れて香りをつける「追いかつお」といった取り入れやすい方法も教えてくれる。いつもの料理を、手軽な方法で本格的な味に近づけられれば、こんなにうれしいことはない。 「僕は、出汁は着物と似ていると考えています。いつもは洋服でも、ここぞという時に着物を着るように、普段は顆粒だしでも、大切な日にはきちんと出汁を引く。毎回、かつお節を削って出汁を引く必要はないと思うんです。日本人の“たしなみ”として、使い分けて欲しい」 本枯れ節や荒節の使い分けについてもこう語る。 「本枯れ節が良くて、荒節は悪いということもありません。コーヒーに種類があり、それぞれの個性を楽しむように、出汁も楽しんでもらいたい。料理によって出汁を使い分けると、よりおいしく、味わいにも変化が生まれます。鹿児島には、かつお節以外にもさば節やいわし節など、いろんな出汁があります。まずは、かつお節の奥深さを伝え、それを入り口に、少しずつ豊かな鹿児島の出汁文化を広めていきたいと考えています」 地元だからこその商品も「かつ市」の強み 「かつ市」の商品は、枕崎でつくられた品質の高いかつお節のみを使用し、最高品質を保証する枕崎水産加工業協同組合の「枕崎鰹節」認定を受けたものばかり。かつお節は、使い勝手の良い削り節や粉に加工した商品もあるが、できたてのかつお節を、その場で加工し、パックしているため、鮮度や香りが高いことも特徴だ。 お客様の声も随所に反映され、出汁教室で紹介する出汁の秘伝の配合を商品化した出汁パック、本枯れ節をベースに焼きあごなど鹿児島産の天然出汁をブレンドした粉末だしなど、極上の出汁を簡単に引ける商品がそろう。 「本物の旨味を、よけいな添加物を極力使わず、手軽に使えることにずっとこだわってきました。僕が健康でいられるのも、出汁をずっと飲んできたおかげだと思っています。美味しさはもちろんですが、出汁は体にいいということも伝えたい」 鹿児島特産品同士のコラボ商品を開発 鹿児島の特産品、旨味、健康をキーワードに開発された商品もある。坂元醸造と共同開発した「だし黒酢ジュレ」は、今年4月に発売された。まろやかな黒酢の酸味と出汁の旨味がほどよく調和し、ドレッシングやつけだれとして利用幅が広い新調味料だ。なかでも餃子や唐揚げなど、脂っこい料理との相性が良い。発売して間もないが、その人気は口コミで広がり、県内だけでなく東京まで、取り扱う販売店も拡大している。 「健康にいい黒酢も出汁もアミノ酸の結晶で、それぞれに旨味があり、コラボレーションすると旨味は1+1ではなく、何倍にもなります。しかも、2つを合わせることで互いの欠点を補うことができました。出汁は黒酢の酸味の強さを中和し、黒酢は腐りやすい出汁の保存を可能にした最強のコラボレーション商品です。食のコラボレーションは、作曲をしているようなワクワク感があります。世界にはさまざまな食材があるので、かつお節との組み合わせは、無限だと感じています」 世界中から人が訪れる「出汁横丁」に かつお節のファンになってもらうには、味だけでなく、文化や背景を知ってもらうことも重要と語る中原さんは、忙しい合間を縫い、自らも店に立ち、出汁を引きながら話をする。 「出汁のことを詳しく知りたい方には、“出汁男”の私と“出汁兄貴”の兄が対応させていただいています。ただし、両名とも出張で留守にすることもあるため、電話などで事前に確認していただけると確実です。団体様向け(20人まで)の出汁ライブも行っており、こちらは事前予約が必要です」 長年の夢だった、サロン機能を持つ直売店をオープンさせた中原さんに、最後、今後の目標についてうかがった。 「この取り組みを、ぜひ成功させたいと思っています。同じような店が増えれば、 “出汁横丁”のような通りが生まれ、世界中から人が来るようになり、枕崎に昔の活気が戻ります。そうなればいいなと願っています。出汁の素晴らしさを伝えて多くの人に喜んでもらい、枕崎の企業が発展できたらこんな幸せなことはありません。それはこの地に生まれた者の喜びであり、使命と思っています」 インタヴュー・文 御門あい <枕崎おだし本舗かつ市> 住所 :鹿児島県枕崎市東本町74-1 電話番号:0993-72-2232 営業時間:10:00~16:00 定休日 :12月31日、1月1日(以外にも休みになる場合も) 駐車場 :3台 URL :http://www.katsu-ichi.com Facebook「薩摩海鮮 かつ市」
『鹿児島発、老舗の肉屋が仕掛け続ける新たな挑戦。』テスト 投稿日:2016年5月18日 作成者: dashipro 有限会社島田屋 代表取締役 島田秀樹 南九州最大の繁華街 天文館からほど近い、鹿児島駅周辺。桜島を目の前に望み、港も近くかつてはたくさんの人で賑わったこの地で、永く市民の舌を楽しませてきた老舗の肉屋、肉の名門島田屋。歴史を重ねる一方で、全国に誇る鹿児島の特産黒豚を使った新しいチャレンジも怠らない実直な姿勢。その根幹にあるものを四代目 島田秀樹さんに聞いた。 日本海軍の船乗り達が始めた肉屋「海軍屋」がルーツ。 卸元として多くの施設や飲食店の肉部門を担う。 ー本日はよろしくお願いします。早速ですが、まずは島田屋について教えて下さい。 昭和元年に祖父が創業しましたが、祖父は早くに亡くなり、祖母・父の代を経て、現在私が四代目です。祖父は、日本海軍の機関長を務めていたそうで、その頃の仲間とともに、今の銀座通りに「海軍屋」という肉屋を開店したのが始まりです。 その後、太平洋戦争を経て、鹿児島駅から踏切を渡った旧本店で島田精肉店として再開し、現在の小坂通に在ります島田屋本店に至ります。 当時は鹿児島駅周辺が一番賑わっていた時代で、桜島桟橋の離島便を利用するお客さんの為の小さな旅館がたくさんあったと聞いています。 当時は小売りのみの営業でしたが、父の代で卸部門を広げて、現在では売上の8割ほどを卸が占めています。 ー卸先にはどういったところがありますか。 ホテル旅館をはじめ、学校関係・病院関係の給食、宅配系のお肉部門などが中心です。牛・豚・鶏を扱っていまして、量は豚が一番多いです。 ー商品は鹿児島県産が多いですか。 小売りの豚はほぼ鹿児島県産です。また卸部門ではお客様のニーズに合わせて様々なお肉を扱っています、現在は小売が占める割合が少なくなっていますので、今後は小売りの割合を増やしていこうとスタッフと取り組んでいます。 戦後再開から改装を経た鹿児島駅前の店舗 “肉屋”の視点から出汁関連商品をプロデュース。 ー島田屋さんの加工品の歴史は長いんでしょうか。 加工品はうちの強みです。私が修行先から鹿児島に戻って、20年ほど経ちますが、原点回帰でもないですが、以降積極的に取り組んでいます。いわゆるお肉屋さんのお惣菜はありましたが、現在ではハム・ソーセージやチャーシューや生ハムまで製造・販売を自社工場と店舗で行っています。 私は高校卒業後、東京農業大学畜産学科の畜産物利用研究室に入って加工品について学び、大学の友人にドイツ帰りの手作りハム・ソーセージの店を紹介してもらって3年ほど修行させてもらいました。ドイツのソーセージを東京で学びましたが、本場のドイツではどんな料理やお酒と組み合わせているのか、どんな売り方をしているのかを現地で学ぶため、最後の3ヶ月はドイツで食べ歩きをして鹿児島に戻りました。 ーこれまで賞を獲った商品はどんなものがありますか。 「黒豚パテ・ド・さつま」「黒豚チャーセージ」の2つあります。おかげ様でかなり評判が良いです。原料にこだわっている分、普段使いには向きませんが、特にギフトや催事で好評です。すべて鹿児島県産黒豚で作っているので、一昨年は関東の百貨店のイベントビアホールでダントツに人気で用意した分がすぐに無くなってしまいました。また、北海道でのイベントではテレビ放送があった影響もあり、こちらも一気に売り切れてしまいました。新しく生産量を増やす設備を導入しましたので、やっと量産できる体制が整ってきました。 -お肉のこだわりはどんなものがありますか。 一番需要の多い黒豚については、すべて産地証明を付けた形で販売しています。牛肉についてはトレーサビリティの番号を添えての販売です。 どちらもお客様の使いやすさにこだわった包装での販売に努めています。 ブラインドテストでも完全圧勝の「鹿児島産黒豚」と 「飽くなき探究心」との掛け算から生まれる新商品の数々。 ー様々なお肉を扱ってらっしゃいますが、鹿児島産のお肉の特徴にはどんなものがありますか。 私の師匠で、日本人で初めてマイスターを取得された方がいらっしゃいます。その方が鹿児島の黒豚に触れた瞬間「すごい!」って驚かれていました。肉質が全然違うと。「私の知る関東の豚とは差が歴然だ」とお墨付きをいただきました。一番大きい差は赤身のきめの細かさと脂身の旨味だと思います。 また、外食業界の専門誌が実施したブラインドテストがあって、プロの料理人を集め、黒豚と国産豚2種類とイベリコ豚で、生姜焼き・しゃぶしゃぶ・とんかつを食べた結果、すべてで黒豚が圧勝だったんです。それだけ別格で美味しさが際立っているということですね。圧倒的に旨味が違います。 私たち鹿児島の人間は良い食材に慣れ過ぎているのかもしれません。 黒豚しゃぶしゃぶ ー出汁プロジェクトに参加されて開発された「わっせーじ」の評判はいかがですか。開発のご苦労もお聞かせ下さい。 試作品を食べてもらうと評判はとても良いです。最初の試作で使った出汁は、鶏飯スープとかつお出汁とラーメンスープでした。 「わっせーじ」は出汁と塩と醤油と鹿児島の地酒しか使っていませんが、初めはベースの出汁が安定せず大変でした。一番出汁をとってみると上品すぎて弱いんです。逆に煮出しすぎるとえぐみが出るので難しかったですね。最終的には昆布出汁と合わせる形に落ち着きました。本場ドイツのソーセージでは塩分と香辛料やハーブ等で味付けしますが、「わっせーじ」は香辛料を一切使わず世界遺産となった和食の手法に学んで出汁と塩、醤油、地酒で味を決めています。そこが最大のこだわりですね。 「わっせーじ」は惜しくも賞を逃しましたが、さらに改良を重ねてリベンジを狙いたいです。 わっせーじ -今後展開する出汁関連のアイディアはありますか。 こだわりを追求するとどうしてもコストが高くなってしまいがちなので、そうではなくもっと手軽に手に取って頂けるような商品が作れればと思っています。 例えば肉まんのように、安くてボリュームがあるような商品に取り組んでみたいと思います。 ー次のアイディアも楽しみです。今日はありがとうございました。 ありがとうございました。 インタビュー後期: インタビュー中も、肉の卸先としてお馴染みの飲食店の名前がいくつも挙がるほど鹿児島の「食」を裏方として支えている島田屋さん。次々と新しいアイディアを打ち出す島田社長からは老舗の看板を守っているというよりは、攻めの姿勢を感じました。今後も老舗肉屋の新しい取り組みから目が離せません。 島田社長、お忙しい中ありがとうございました。 インタビュアー 井上秀幸 ライター 西田将之
鹿児島県椎茸農業協同組合とのタイアップ企画についてテスト 投稿日:2015年12月17日 作成者: dashipro 鹿児島県椎茸農業協同組合さん(以下・椎茸農協)より出汁の王国鹿児島プロジェクトへタイアップ依頼をいただきました。原木しいたけの魅力や美味しさを多くの方に知っていただくため、様々なPR・啓蒙活動に携わってまいります。 タイアップ依頼を頂きましてから、 ・原木しいたけバスツアーへの出汁プロ各社の参加 ・原木しいたけ料理教室への梛木先生ご出演、“出汁男”中原晋司の出汁ライブ などの活動に取り組み、改めて原木椎茸の魅力を勉強する機会を得ることができました。イベントの様子は鹿児島県椎茸農業協同組合のHPよりご覧いただけます。 http://kagoshitake.com/recruitmen/ そして、現在朝食にピッタリな「乾しいたけ」料理コンテスト開催中です。最優秀賞のレシピは城山観光ホテルの朝食ビュッフェのメニューに!詳細を下記よりご確認の上、皆さまぜひご応募ください。 http://kagoshitake.com/contest/ 今後も、平成28年2月の鹿児島ユナイテッドFC開幕戦にて原木しいたけブースでのPRなどを予定しております。詳細決まりましたら、HP等で告知してまいりますのでよろしくお願いします。 また、出汁の王国・鹿児島プロジェクトの各参加企業では、現在「原木しいたけ」を使った新メニュー&新商品を開発中です。椎茸農協が作る春のPR冊子やテレビCM等で発表する予定です。皆様に美味しいしいたけ出汁の商品をお届けできるよう、試行錯誤しております。乞うご期待! 鹿児島県椎茸農業協同組合のHPはコチラ
だしソムリエ3級講座を開催いたしました。テスト 投稿日:2015年12月14日 作成者: dashipro 出汁の王国・鹿児島プロジェクトでは、「だしソムリエ協会」の方々をお招きして、だしソムリエ3級講座を開催いたしました。今まで九州では福岡でのみ開催されていた、だしソムリエ講座。鹿児島では初開催となります。 当日の様子をレポートしてまいります。 まずは準備の様子。講座で使用する出汁を取るところからスタートします。日高昆布、羅臼昆布、かたくちいわし、しいたけ、かつお節などなど、手早く10種類以上の出汁を用意していきます。 出汁の湯気で会場がふわっと優しい香りに包まれます。 会場は満員でした。出汁の素材が豊富な鹿児島。出汁に関わる仕事をしている参加者も多く、近くに座った方同士でも講座開始前も出汁にまつわる雑談で盛り上がりました。当日はMBCのテレビ取材も入りました。 写真左はだしソムリエ協会代表の鵜飼真妃さん。(鵜飼さんのインタビュー記事はコチラ)右は岡田光さん。岡田さんは宮崎の原木椎茸問屋「岡田商店」で商品開発に取り組んでいらっしゃいます。「干ししいたけのうまみをもっと多くの人に伝えたい」との思いからだしソムリエ協会の認定講師の資格を取得し、現在は講師もされています。 講座ではワインのテイスティングのように、だしを一種類ずつ味、舌触り、香り、色を確かめていきます。調味料を混ぜる前のだしの味をしっかり確認することは少ないのではないでしょうか。 そして、昆布+鰹節、昆布+あご、しいたけ+昆布+鰹節などだしをいろいろブレンドして味わいの変化を体感します。「うまみの相乗効果」という表現はだしの世界でよく使われているものですが、意識して試してみるとうまみが飛躍的にアップすることに驚きます。 おなじみ「カツオ解体君」を使って、かつお節の製造工程を説明される岡田さん。出汁プロジェクトでは”出汁男”中原晋司さんが出汁取りライブでも活用されています。 実際に出汁を取るところも体験します。代表で鹿児島製茶代表取締役森社長に実演いただきました!写真のように和やかで楽しい雰囲気です。一緒に出汁をとるって、何よりのコミュニケーションかもしれません。 今回のだしソムリエ3級講座では、新たに鹿児島に20人のだしソムリエ3級資格者が生まれる予定です。(テストの結果次第ですが・・)これからも出汁プロジェクトでは出汁に関わる様々なイベント、学びの場を企画してまいりたいと思います。いつかだしソムリエ2級講座も開催できればいいですね。皆様ぜひよろしくお願いいたします。 だしソムリエ協会HPはコチラ
いよいよグランプリ決定!11/3国民文化祭「鹿児島出汁文化巡り」当日レポートテスト 投稿日:2015年11月16日 作成者: dashipro 出汁の王国・鹿児島プロジェクト推進協議会と鹿児島女子短期大学が、共同で開発に取り組んできた「出汁茶漬け」を11月3日(火)城山観光ホテルで開催された「鹿児島出汁文化巡り」のイベントにてお披露目させていただきました。2回の試食会を経て絞り込まれた出汁茶漬け3レシピをそれぞれ100食試食で提供し、一般投票でグランプリを決定! 併せて「鹿児島の出汁」について話すパネルディスカッションも開催。パネラーとして鵜飼真妃氏(だしソムリエ協会)、千葉しのぶ氏(鹿児島女子短期大学講師)、梛木春幸氏(料理家)が登壇。コーディネーターはおなじみ「出汁男」中原晋司氏が務めました。 当日の様子をレポートしてまいります。 試食会場入り口。出汁茶漬けの材料、ポイントを説明したパネルが展示されています。栄養学を専攻している学生らしく、アレルギー表示も明示してくれてあります。 一生懸命働く女子大生たち。自分たちで約一年かけてレシピ開発を担当した出汁茶漬けを振舞います。班によっては、本当に遅くまで調理室に残って「どうしたらもっと美味しくなるんだろう、楽しんでもらえるんだろう」と考え抜いたレシピ。その場で出汁をかけて、お客さんには温かい状態で召し上がっていただきます。 当日100人の定員でしたが、見事満席でした!会場にいらっしゃった方からは「完成度が高い!」「発想が若くて面白い」といったご意見いただきました。 出汁茶漬け3レシピをご紹介します。 ■あご出汁の角煮かぶら茶漬け 濃い味の黒豚の角煮にあっさりとしたかぶら蒸しが合います。鹿児島名産、桜島の小みかんの皮のみじんぎりを薬味にしているので、口の中で柑橘の爽やかな味が広がります。紅葉の麩で季節感を演出しています。 ■本枯れ出汁の焼きおにぎり茶漬け さすがかつお節の王様の本枯節。出汁がふわっと上品に香ります。出汁の味の素晴らしさをシンプルに伝えてくれるレシピです。香ばしい焼きおにぎりには鹿児島茶の粉末が入っていて、あっさり食べれます。 ■えびと鶏出汁のタカエビ丸ごとホワイト茶漬け 今までにない洋風のお茶漬け。魚類市場に行って鹿児島のエビについて学んだ勉強熱心なグループ。エビの風味を活かすために、殻を炒ってから出汁をとったり、干しエビで出汁をとったり。試行錯誤の末、エビの殻を粉末にしてご飯にも混ぜ込む今のスタイルに落ち着いたそうです。 出汁茶漬けの試食が終わったら、後半は女子大生によるプレゼンテーションです。 レシピ開発にあたり、こだわったこと、苦労したこと、を伝えていきます。それぞれの班の想いが伝わってくるプレゼンテーションでした。 最後に、鵜飼真妃氏(だしソムリエ協会)、千葉しのぶ氏(鹿児島女子短期大学講師)、梛木春幸氏(料理家)による出汁に関するパネルディスカッション。コーディネーターはおなじみ「出汁男」中原晋司氏が務めました。 そしていよいよラスト。グランプリの発表です。 出汁プロ会長の山下さんがグランプリを発表します。 グランプリはあご出汁の角煮かぶら茶漬け」のチームすみちゃん’sでした。 山下会長から賞状と一年間の仏跳麺パスポートを進呈。なんと、さつま麺業の仏跳麺が一年間食べ放題! 学生の皆さま、一年間お疲れ様でした。今回のグランプリは「あご出汁の角煮かぶら茶漬け」となりましたが、どの出汁茶漬けもそれぞれ素晴らしいものでした。 今回の3つの出汁茶漬けのレシピは、クックパッドでも公開しております。皆様もぜひご家庭などで試してみてください。 クックパッド(南国食材商店のキッチン):http://cookpad.com/kitchen/12792129
クックパッドに出汁茶漬けレシピ公開いたしました。テスト 投稿日:2015年11月16日 作成者: dashipro 出汁の王国・鹿児島プロジェクトと鹿児島女子短期大学で共同開発しておりました、「出汁茶漬け」のレシピをクックパッドに公開いたしました。 【出汁茶漬けレシピご利用について】ぜひご自由にご活用ください。但し、飲食店でメニューに取り入れていただく場合やアレンジしたメニューを開発された場合は事務局(0992390253)までご一報頂ければ幸いです。出汁の王国・鹿児島プロジェクトのHPにて紹介させていただきます。 「あご出汁の角煮かぶら茶漬け」 「本枯れ出汁の焼きおにぎり茶漬け」 「えびと鶏出汁のタカエビ丸ごとホワイト茶漬け」 を出汁の王国・鹿児島プロジェクト各社の商品を扱うオンラインストア「南国食材商店」のアカウントで公開しております。よろしくお願いいたします。
ヨッ!日本一の鍋。くろくまの美味しさは出汁と人にあった。テスト 投稿日:2015年11月1日 作成者: dashipro HOTEL&RESIDENCE 南洲館 代表取締役 橋本龍次郎 料理長 西元広行 インタビュー 2015年9月28日 今や、鹿児島の美味しいもの好きな方に知らない人はいないと思える南洲館の鹿児島特選黒豚しゃぶ「くろくま」、2006年に山口県で開催された第21回国民文化祭イン山口・食の祭典「全国お国自慢鍋コロシアム」で総合優勝して日本一の鍋となりました。日本一に至るまでのご苦労と、人気の秘密を代表取締役の橋本龍次郎さんと料理長の西元広行さんにお話を伺いました。 くろくまの大きな鉄鍋は先代からの大事な遺産 ー橋本社長、本日はよろしくお願い致します。早速ですが、南洲館の歴史について教えていただけますか? 大正13年の11月に私の祖父が割烹旅館として創業しまして、今年で91年目を迎えます。 ホテルと長期滞在可能なレジデンススタイルにして、HOTEL&RESIDENCE南洲館という形にしたのが昭和59年で、今年で31年目ですね。 私の母が九州館という旅館におりまして、そこで「熊襲鍋」という名物料理がございました。 魚介を使った美味しい鍋でとても評判良かったのですが、九州館は残念ながら閉館したのです。実は母は南洲館に養子に入りまして、その縁で「熊襲鍋」自体を引き継ぎました。その時に現在「くろくま」で使っている大きな鉄鍋をもらい受けたんです。 その「熊襲鍋」中心に宴会料理等も出していたのですが、2003年の新幹線部分開通から鹿児島市にもB&Bスタイル(宿泊と朝食)のホテルが増えて、南洲館の経営にも厳しさが増して参りました。 そこで何か新しい名物料理を開発しようと思い、業界内外の先輩や友人の助言や協力を得て、現在のくろくま鍋の原型を創り上げたんです。 それでも最初は泣かず飛ばず、何とか箔をつけようと「鍋コロシアム」に参加して幸運にも総合優勝を遂げる事が出来ました。それでもすぐには火が付いた訳ではなく、MBCラジオで取り上げてもらってから徐々にマスコミや口コミで評判になり今を迎えています。 最近は市内の地場のホテル経営者と「フロワーズ」といった共同企画にも取り組んでいますし、海外からのお客さんも多く訪れていただけるようになりました。 ー本当に大きな鍋ですよね。鍋自体に熊襲鍋と書いてありますが、熊襲ってどういう意味なんですか? はい、私もそんなに詳しいわけではないですが、今でも隼人町に「熊襲の穴」という熊襲族の居住した洞穴が残っているみたいですね。古代、南九州にいた部族で大和朝廷から派遣されたオウスノミコト(ヤマトタケルの幼名とも言われる)に征伐されたという神話が残っています。 凄く武力のある部族だったらしく、その首領に女装したオウスノミコトが酒を飲ませて酔わせてから殺害したらしいですね。 そういう勇猛で豪快なイメージにあやかる意味で「熊襲鍋」と名付けたらしいです。 大きな鉄鍋を使ってホテルの危機脱出へ! ー当初はこの鉄鍋で海鮮系の「熊襲鍋」を出されてたんですね。 ええ、そうなんです。当時はまだ割烹旅館的な位置づけも合って、宴会で豪快な海鮮鍋として「熊襲鍋」をお出ししていました。 しかし、新幹線の部分開通から競合の県外資本ホテルがドンドン新装されて、当社の経営が厳しくなってきました。私の父は宴会や夕食は止めて、宿泊と朝食だけにしようという意見でした。 そこで私は業界内外の先輩や友人に相談して回ったのですが、その中の一人の方が「お前のとこには立派な鉄鍋があるじゃないか、それを使って名物料理を作ったらいいんじゃないか」というアドバイスをいただきました。 先輩方は私を連れて、色んな料理を食べさせて下さいました。そうして最終的に黒豚のしゃぶしゃぶに取り組むことになったのです。 ー最初から今の形でスタートされたのですか? いいえ、最初は先輩たちからの教えもあって美味しい水に昆布を浸して出汁を出して、そこへ黒豚の脂身で甘さを加え、塩とブラックペッパーで調味していました。食べ歩きの際に中華料理にレタスを使っているのにヒントを得て、レタスも入れましたが現在の様な使い方ではありませんでした。 ーそこで「鍋コロシアム」に挑戦されたんですか? いいえ、出汁に関しては料理長と喧々諤々やりながらオリジナルの野菜ベースのスープを 開発してトライしたんです。このスープについては料理長に聞いて下さい。 いいスープが出来たのですが、まだまだ認知もされずどうしようかと思っておりまして、ここは千載一遇のチャンスだと思って、父が入院中だったにも関わらず、料理長とスタッフと4名でおはら祭終了後に徹夜で車を走らせて山口まで行きました。 3日間で30種類の鍋が出されて各日毎に優勝の鍋があって、私たちは3日目の優勝となったんですね。そして最後に3日間を通した総合優勝という大きな評価をいただく事が決まった時には料理長共々大喜びしました。 ー「日本一の鍋」になったのは、どこが評価されたのですか? 地元のふぐちりとか北海道の石狩鍋とか有名な鍋も出てたのですが、どこも組合とか団体で出ている所が多く、ズンドウ鍋からお椀でサービスと言う形でした。 うちはズンドウ鍋は後ろに置いて、あの「鉄鍋」でお見せしてしゃぶしゃぶと豚飯(今や裏メニュー化されたお茶漬け)の二種類でサーブしたんですが、黒豚のしゃぶしゃぶもまだ珍しい事とおもてなしの部分だったようです。 このおもてなしの精神は今も一つの鍋にスタッフがキッチリついてサービスするという流れになっています。 料理長が全てをかけて完成させた出汁スープ ーそれでは西元料理長にお伺いします。現在のスープの開発秘話をお聞かせ下さい。 そうですね。海鮮の「熊襲鍋」は寒い時期はいいのですが、それ以外の時期は厳しいものだから黒豚のしゃぶしゃぶをやる事になったのですが、なかなかスープが決まらない。 社長とも喧々諤々やってたんですが、社長から野菜を使って見たらどうかと言う話が出まして、取り組み始めました。 最初は7種類の野菜を2時間程煮込んでみたのですが、なかなかいい味が出ない。そこで煮込む時間を倍以上にしました。 そして昆布とかつおで取ったお出汁と合わせてみたんですね。 そうしたら結構いい味になる。そこに酒と塩・醤油だけで調味して、野菜の甘さを引き出す事に成功しました。 ただ野菜の量、煮込む時間、合わせる量などによって安定させるのに半年以上かかりました。 ーこのスープは他の方でも作れるのですか? いいえ、先程お話したように微妙な調整が多いので現時点では他のスタッフに作る事はできません。また、このスープは長持ちしない(通販用は冷凍で1ヶ月は持つそうです)ので、その日その日で朝から半日かけて作り、夕方また調整するという繰り返しです。 ですから私が休めるのはくろくまの予約が入ってない日位ですね。 それでも私もいい年ですので、そろそろ後継者を入れて半年くらいかけて教え込もうと思っております。 くろくまを世界へ! ーそれでは再び橋本社長にお伺いします。くろくまという名前はどうしてつけたんですか? 実は黒豚の「くろ」と熊襲鍋の「くま」を合わせて「くろくま」なんですが、鹿児島の有名な冷菓である「白くま」にあやかりたいという思いもありました。 うちでは最後のデザートとして「白くま」アイスをご提供しているんですよ。 ー「日本一」になられてからこれまでの経緯をお聞かせいただけますか? 実は日本一を取って鹿児島に帰ってもほとんど知られていないので、マスコミ各社にプレスレリースを出しました。最初MBCラジオが取り上げてくれまして、そうしたら南日本新聞が夕刊、朝刊と記事を書いていただき、その後業界内外、行政の方々の応援もありましてマスコミ、イベントにも多数出店し、口コミ効果も併せて現在の人気をいただけるようになりました。 その途中、スタッフのお疲れ会で「くろくま」を食べながらアイデア出しをして、現在のレタスの見せ方や〆のラーメンの見せ方等工夫して参りました。 ー最後に出汁プロジェクトとの関わりと今後の抱負をお聞かせ下さい。 うちのお肉を仕入れている島田屋さんなど昔からの仲間がプロジェクトに参加しているのは知ってました。「和食」が世界遺産になって、注目されていく中、うちも「くろくま鍋」では出汁にこだわっているので、今後に向けて色々と勉強して行きたい思い入りました。 私はやりたがりで、これまでも山芋をつかったかるかん鍋にトライしたり、ソルトプラント、餃子、和牛等を鍋にできないかを考えてきました。ただ周囲から当面はシンプルに「くろくま」に専念した方がいいと言われて、くろくまのアピールに力を入れて来たんです。 ただ、来年の11月でくろくまも10年目ですので、今の出汁をベースとしながら新たな素材を使った鍋を開発したいと思っております。 今年は県の支援も受けて、台湾や香港など海外からのインバウンド誘致に向けて海外の展示会などにも出ておりますので、より多くの海外のお客様に日本のお鍋と言えば「くろくま」と言っていただけるようになりたいと思っています。 また、これまでこじんまりとやっていた「くろくま」の通販ですが、新たに可愛いパッケージを開発したので、県外の皆様にもお手軽に楽しんでいただければ嬉しいですね。 ー本日はありがとうございました。 ありがとうございました。 南洲館のHPはコチラ 南洲館の「くろくま」が買える「南国食材商店」はコチラ インタビュアー 横田千恵美 ライター 井上秀幸
女子大生が鹿児島素材を活かした出汁茶漬けを販売。紫苑祭に行ってまいりましたテスト 投稿日:2015年10月28日 作成者: dashipro 以前からお伝えしておりました、「出汁の王国・鹿児島プロジェクト」と鹿児島女子短期大学で共同で取り組んでいる「出汁茶漬け」の開発。生み出されたレシピは、2015年11月3日に鹿児島で開催される国民文化祭の一環として、城山観光ホテルで開催されるイベント「鹿児島出汁文化めぐり」で披露する予定です。 約一年の歳月をかけて試行錯誤した「出汁茶漬け」のレシピ開発。かつお節、あご、焼き海老、など豊かな鹿児島の素材を生かして、鹿児島の出汁の素晴らしさを広く伝えていくため、女子大生たちが頑張ってくれています。 11月3日のお披露目に先駆けて、鹿児島女子短期大学の文化祭「紫苑祭」で6種類の出汁茶漬けの販売が行われました。当日の様子をレポートして参ります。 鹿児島女子短期大学の校門。手書きのイラストを印刷したポスターが目を引きます。 この日は気持ちのいい秋晴れでした。演劇の発表に仮装した女子や、ブースの看板を持って宣伝する女子で会場がにぎわっていました。 食券をここで購入して、食堂で食券と引き換えに注文します。出汁茶漬けの開発を頑張っている学生さんが出迎えてくださいました。 6種類の出汁茶漬けの販売がされています。出汁は、昆布とかつお節、あご、マグロ(しび)、鶏、エビ、あさりと豊かです。どれも美味しそうですね。 その場で温かい出汁をかけてくれるスタイルで提供。少し寒くなってきた時期だったので、うれしいです。 迷いましたが、私はこの日「ナポリ茶漬け」を選びました。こちらのお茶漬けを開発された班は、鹿児島市とナポリは姉妹都市であることから、鹿児島の名産を活かして、「イタリアン風」のお茶漬けにするべく試行錯誤されました。 気になるお味ですが、あさり出汁のコクに、さっぱりしたトマトの味やレモンの爽やかさが加わり、とても美味しかったです。確かにお茶漬けなのですが、イタリアンリゾットのようでもあり、面白かったです。 お茶漬けの成分値、一言アドバイスがついたリーフレットをくださいました。あさりには鉄分やビタミン12が多く、貧血予防や肝機能強化に良いとのこと。手作りで丁寧に作ったリーフレットが嬉しいですね。全種類欲しくなりますね。 鹿児島の女子大生が開発した様々な「出汁茶漬け」。気になる、という方は、11月3日に城山観光ホテルで開催される「鹿児島出汁文化めぐり」で試食することができます。このイベントで提供する出汁茶漬けが最終レシピになります。そして、一般投票の結果を受けて当日にグランプリを決定!皆様のお越しをお待ちしております。詳しくは下記ページより。 ライター 横田千恵美 いよいよ「出汁茶漬け」をお披露目!11月3日国民文化祭にて「鹿児島出汁文化めぐり」を開催いたします。